FORMWORK型枠大工工事業
コンクリートを形づくる「枠」をつくり込む
技能がコンクリートの素顔になって現れる
技能がコンクリートの素顔になって現れる
仕事の紹介
鉄筋コンクリートの建物(RC造)は、まだ軟らかいコンクリートを建物の形の「枠」に流し込んで、その形に固まらせてつくります。このコンクリートの形を決める枠を「型枠」と呼びます。そして、その「型枠」をつくり込む仕事が型枠大工工事業です。
対象となるのは、すべてのコンクリート構造物です。建物に限らず、橋やトンネル、ダム、防波堤など、コンクリートがあるところ全てが、型枠大工工事業の仕事のフィールドです。
コンクリートは固まったら元に戻らないので、失敗するとやり直しが利きません。型枠大工の責任は重大です。
最近は、建物などのデザイン性を重視して、コンクリートを固めた後に塗装やタイル張りなどをせず、コンクリートそのものを見せる「打ち放し」と呼ぶ仕上げがよく用いられます。その場合は特に、型枠大工の技能が建物や構造物の素顔になってそのまま現れるのです。
はたらく人たち
型枠大工は、図面を読み取ることはもちろん、平面上に描かれた二次元の設計図を、立体的な三次元の世界に展開できる能力が求められます。しかも、同じ設計の建物はほとんどありません。ですからこの業界は「知恵と技を武器に、常に創造性を発揮する者が能力があるとされる世界」なのです。
歯車の一つに組み込まれたような人生を送るよりも、自分の裁量で仕事をしたいと思っている人たちに、うってつけの仕事です。
一方でこの仕事は一人で全部をこなすことはできません。チームワークが重視される作業なので、協調性が欠かせません。経験を積んでリーダーとなれば、工事をするための技術力だけでなく、現場を仕切る統率力が求められます。
ONE POINT
型枠は取り去っても「作品」は残る
せっかく組み上げた型枠ですが、コンクリートが固まったら取り去ってしまいます。しかし型枠大工の作品は、型枠の中で産声を上げた建物本体として、永く世の中に残るのです。